声優の専門学校卒業後はどうなるのだろうか。
進路や就職は?
これから専門学校に行こうとしている方や行っている方の中には、そういったことが気になっている方も多いと思います。
今回は実際に声優の専門学校を卒業し、現在声優として活動している私が、声優専門学校の卒業後について詳しく話していきたいと思います。
途中で私の体験談なども紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
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目次
声優専門学校の卒業後はどうなる?
大体どこの声優専門学校や養成所でも毎年1月~3月くらいの間で行われる、事務所に所属するために行われるオーディションがあります。
これがいわゆる所属オーディションと呼ばれるもので、泣いても笑ってもここで全てが決まってきます。
誰でも受けることができるものもありますが、専門学校や養成所に入らなければ受けることすらできない事務所の所属オーディションを多いのが現状です。
この所属オーディションを受けるためだけに入学したという人もいることでしょう。
はじめは皆が『絶対に声優になる、必ず事務所に所属できるはずだ』と信じて入学しているわけですが、この思いも所属オーディションの期間が始まってしばらくすると、だんだんと不安になってきます。
今までの卒業生たちの状況を調べようとしてもいまいち情報がなく、どこを見ても良いことしか書かれていないということも焦る原因になるでしょう。
自分だけがうまくいっていないのか、周りはうまくいっているのではないかとネガティブになっていってしまいます。
この所属オーディションが終われば、専門学校も卒業。
その先をどう生きていくのか、ここが人生のターニングポイントになります。
大切なことはここから自分がどうしたいのか、目標を立てることです。
声優としてやっていくのか、就職するのか、はたまた進学するのか。自分が将来どうしていきたいのかをイメージしてここでしっかりと考えをまとめておくと、目標に向かって進んでいくことができます。
一つの参考として実際の進路についてお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてこれからどうしていきたい一度考えてみてください。
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声優事務所に所属した場合
正所属の場合
こちらが一番気になるところだと思います。
これまで声優業界ではジュニアと呼ばれる新人期間の三年間でどれだけの結果が残せるか、『勝負の三年間』と言われていました。
もしかしたら専門学校などでもそういわれているかもしれません。
しかし最近はアプリが一本当たれば、そのイベントなどの実際のボイス収録に付属する別の仕事で食べていけると言われています。
もちろん今まで通り所属してからの三年間が大切であることは間違いないのですが、スマートフォンのアプリが大量に出て、それに合わせて声優イベントも行わるようになった今、売れ方も変わってきています。
今まで通りの『アニメやゲームでしょっちゅう名前を見る』というのが売れているというイメージの場合、大手事務所に所属できたとしてもなかなか難しいかもしれません。
また、そういった仕事だけでなく、実際にはキャラクターのイメージを大切にするためだとか、企業VPと呼ばれるような企業の中でのみ発表されるものだとかで、表に名前が出てこないような仕事もありますし、ナレーションや配信サイトのみで配信される海外ドラマや映画の吹き替えなど地上波では名前が出てきづらい仕事もあります。
こういった現状があるため、すぐに声優の仕事でお金を稼いで食べられるという可能性がないわけではありませんが、アルバイトなどをしながら声優をしているという人がほとんどです。
事務所に入るのがゴールではなく、そこからどうアピールしていくか、自分の経歴を増やしていくかが大切になります。
預かり・養成所合格の場合
正式な所属合格ができなくても、就職せずに養成所合格や預かり合格をした場合は引き続き演技について勉強していくということになります。
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実際に私の知り合いの中にもそういう選択をした人たちがいました。
彼らの中には今は正所属として事務所に所属し声優として頑張っていたり、劇団で舞台に立っていたりする人がいます。
他には完全に養成機関とは関わらずに作品オーディションを受けたり、自分で作品を発表したりしている人たちもいます。
いわゆるフリーと呼ばれる人たちです。
どこにも所属しなかった場合
フリーで活動する
声優に関するニュースを見ていると、近頃いろいろ声優がどんどん事務所所属からフリーになっているのをよく見かけるかと思います。
フリーであるということはそれほど悪いことではありません。
たとえ声優事務所に入ったとしてもはじめのうちは仕事を振ってもらえないというのがほとんどなので、結局自分で動くことになることがほとんどです。受けられるオーディションを探して、事務所に報告して許可を取って、ボイスサンプルを自分で作って応募してという手順を踏んでいると、個人で動いているのと差がないということもしばしばあります。
さらに事務所所属の場合は事務所が絡んでくるのでギャランティのうち何割かを事務所に取られてしまいます。
案件を受ける場合は、基本的に事務所から許可されない限りは受けられませんし、案件によっては所属していると受けられないものもあるので、絶対に所属しているべきと言えない場合もあります。
ただし、事務所に入っているということにはメリットもあります。
事務所所属であるというだけで業界での信用を得ることができます。
仕事をするにあたって、この信用が得られるかというのは大切なことです。
何の実績もない見ず知らずの人に仕事を任せるより、ある程度知っている人の方が信用できるというのは誰でもわかると思います。
つまり信用は仕事を振ってもらえるかどうかという判断基準になるので、事務所に入っているというのは事務所所属でないと受けられないオーディションというのも数多く存在するのです。
また、フリーで活動を続けて経験を重ねて大手の事務所所属になったという方も実際います。
所属していても経歴を増やして別の事務所に移籍したりする方もいますし、フリーに転向する方もいます。
何より大事なのはどうしていくのか自分でしっかりと考えて行動することです。
事務所所属かフリーのどちらがいいのかというのは結局自分自身の考え方の問題になってきます。
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声優を辞めて就職する
私の場合は専門学校の所属オーディションだけではなく、外部オーディションも受けていて、結果的にそこから声優事務所に所属しました。
しかし、正直にいってしまえばこういうやり方をする人はかなり少ないでしょう。
繰り返しになりますが、本当にどこの事務所でもいいのであれば一切合格が出ないということはあまりなく、どこかには入れるでしょう。
どこにも行かなかった人というのはフリーでやっていくことを決めたか、オーディション期間の途中で完全に声優とは別の道に進んだ人かと思います。
あくまで私の知り合いの話ですが、別の道に進んだ人たちは一般的な就職活動をするというよりは派遣会社から紹介予定派遣という、仕事が評価されると直接雇用になったり正社員雇用になったりすることがある派遣として働いて今は正社員になっているという人が多くいました。
中には資格を持っていて、その資格を使って開業した人もいます。
私がいたクラスはどちらかというと社会人が多くいるクラスではあったため、元々の勤め先にそのままいるという人も多かったです。
やはりどういう決断を自分がするのかというのが重要になってきます。
声優になるのを目指すのか、他の仕事に就職するか
決断をするのは大変で、とても悩むと思います。
誰かに相談したり、意見を聞いたりするのもいいと思いますが、どんなことがあっても最後は自分でどうするのかを決めてください。
誰かに言われたから、みんながそうしているから、何か別のものを理由に決めると後で必ず後悔します。
何年もたって、年を取ってからあの時ああしておけば、と思ってもどうにもなりません。
今この時があなたの一番若い時です。
悩めるだけ悩んで、考えて、自分が納得できる答えを出してください。
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まとめ
たとえ事務所に所属しても、そこがゴールというわけではありません。
そこからどうアピールをするか、経験を積むかが大切なのは所属でも、フリーでも同じです。
自分の目標が変わって別の道を選んだとしてもどう過ごしていくのかを自分で決めるのは難しいですが、大切なことです。
きっと専門学校などではもう若くない、これで最後だと言われながらオーディションを受けているという人が多いかと思います。多くはまだ20代ではないでしょうか。
入れ替わりの早い若手声優のことを考えれば、もう目指していていい年ではないと考えてしまいがちですが世間的に見ればまだ若いです。
人生はどこで何があるかわかるものではありません。
続けて声優を目指すか、思い切って舵を切って違う目標を目指すか、どちらを選んでもいいと思います。
しかし自分の中で声優を目指していきたい気持ちが少しでもあるのであれば、目指し続けるべきだと思います。
やめて後悔だけはしないようにして下さい。
自分がどうしたいか、どうなりたいのかを考え、後悔しない道を選ぶようにしてください。
皆さんが声優として成功することを心から祈っています。
声優養成所や声優専門学校の期間は何年?声優になるまでどのくらい?
高校生の頃に声優に憧れ、日ナレを卒業後、大手声優事務所の声優として活動中。これまでアニメの声優やナレーションなど様々な仕事を経験。